毎月の保険料、いくら払っているか、すぐに答えられますか?
「とりあえず入っておけば安心」と思って加入したまま、何年も見直していない――そんな方は、もしかしたら毎月数千円、年間で数万円単位のお金を余分に払っているかもしれません。
私自身も、36歳でがんになったことをきっかけにお金の勉強を始めるまで、保険のことをまったく理解していませんでした。「よくわからないから、とりあえずそのまま」という状態で、毎月なんとなく保険料を払い続けていたんです。
でも、FP2級の勉強をして保険の仕組みを理解してから、固定費全体を見直した結果、年間27万円の支出削減に成功しました。その中でも保険の見直しは、特にインパクトが大きかった項目のひとつです。
この記事では、FP2級の知識をベースに「保険の見直し3つのポイント」をお伝えします。難しく考えなくて大丈夫。一緒に確認していきましょう。
日本人は保険に入りすぎている?
生命保険文化センターの調査によると、日本人が生命保険に払う年間保険料の平均は約35万3,000円(月約2万9,000円)です。
これ、かなり多いと思いませんか?
実は日本は世界的に見ても「保険加入率が非常に高い国」のひとつ。保険会社の営業担当者から勧められるがままに複数の保険に入り、保障が重複していたり、すでに不要になった保障をそのまま持ち続けているケースも少なくありません。
保険は「万一のときの備え」ですが、払いすぎれば家計を圧迫する固定費になります。
保険料が膨らむ3つの原因
①「なんとなく」で加入した貯蓄型保険
「払った保険料が戻ってくる」という言葉に魅力を感じて加入する、貯蓄型(終身・養老)保険。確かに返戻金はありますが、その分、毎月の保険料は掛け捨て型に比べて大幅に高くなります。
FP2級の学習で知ったのですが、貯蓄と保障を一緒にした商品は、それぞれを「別々に用意する」よりもコストが高くなることが多いです。貯蓄は貯蓄、保障は保障と、役割を分けた方がシンプルで割安になります。
②特約(オプション)がついたまま
「入院一時金特約」「三大疾病特約」「先進医療特約」……保険にはたくさんの特約(オプション)があります。一つひとつは小さな金額でも、複数重なると月の保険料にじわじわ影響します。
「なんとなく全部つけておいた」という方は、特約の内容を一度確認してみてください。公的医療保険(健康保険)でカバーされる範囲と重複しているものがあれば、削減できる可能性があります。
③ライフステージが変わったのに保険が変わっていない
独身時代に加入した高額な死亡保険を、独身のまま(または子どものいない状態で)ずっと持ち続けているケースがあります。
死亡保険の主な目的は「自分が亡くなったとき、遺族の生活を守ること」。子どもがいなかったり、パートナーが経済的に自立していたりする場合、大きな死亡保障は必要ないかもしれません。
自分の状況に合った保障額かどうかを定期的に見直すことが大切です。
FP2級が教える!保険見直し3つのポイント
ポイント①「必要な保障額」から逆算する
まず「何のために保険に入っているのか」を明確にしましょう。
保険が本当に必要な場面は、「自分では到底まかなえない大きな出費が突然発生するとき」です。具体的には、
- 死亡:遺された家族の生活費・教育費
- 長期入院・手術:治療費と働けない間の収入補填
- 就業不能:病気やケガで長期間働けなくなった場合
これらのリスクに対して、「いくら必要か」を計算してみましょう。その金額をもとに保険の保障額を決めると、払いすぎを防げます。
ポイント②「掛け捨て型」を基本にする
見直し後は、基本的に掛け捨て型(定期保険・収入保障保険など)がおすすめです。
「掛け捨てはもったいない」という声もありますが、これは誤解です。掛け捨て型は同じ保障内容で保険料が安く済むため、浮いた分を貯蓄や投資に回せます。
たとえば、月3,000円の掛け捨て死亡保険と月8,000円の貯蓄型保険で同等の保障が得られる場合、差額の5,000円を毎月積み立てれば、10年で60万円の資産になります。
「貯蓄は貯蓄、保障は保障」と分けて考えるのが、FP的に見たシンプルかつ賢い選択です。
ポイント③「公的保障」を確認してから上乗せする
日本には「健康保険」「傷病手当金」「高額療養費制度」など、公的な医療保障制度が充実しています。これを知らずに民間保険で重複して備えている方が多いです。
たとえば、高額療養費制度を使えば、1ヶ月の医療費自己負担額は所得に応じて上限が設けられています。年収約370〜770万円の方なら、月の自己負担上限はおよそ8万〜9万円程度です。
これを知っておくと、「月10万円の入院保障が必要」という判断が変わってくるかもしれませんね。まず公的保障の内容を把握してから、そこで足りない分だけ民間保険で補う――これが正しい順番です。
今日からできること
「保険の見直しって、なんか難しそう……」と感じている方へ、まず1つだけやってみてほしいことがあります。
今月の保険料の合計を出してみてください。
銀行口座やクレジットカードの明細を見れば、毎月いくら保険料を払っているかがわかります。複数の保険に加入している方は、すべて合算してみましょう。
- 月1万円以内:まずは現状キープ、内容の確認だけでOK
- 月1〜2万円:特約の見直しを検討する価値あり
- 月2万円以上:貯蓄型保険の解約・掛け捨てへの切り替えを検討しよう
保険の見直しを実際に行った人は、1ヶ月平均8,329円の節約ができたというデータもあります。年間に換算すると、約10万円の削減です。これは決して小さくない金額ですよね。
まとめ
保険の見直しポイントをまとめます。
- 日本の平均保険料は月約2.9万円と高め。払いすぎていないか確認しよう
- 「必要な保障額」から逆算して、本当に必要な保険だけを持つ
- 基本は「掛け捨て型」。貯蓄と保障は分けて考える
- 公的保障(高額療養費制度など)を確認してから、上乗せ分だけ民間保険で備える
私自身、保険の仕組みを学んで見直したことで、固定費の削減が加速しました。がん保険については、自分ががんになった経験から「本当に必要な保障とは何か」を深く考えた結果、シンプルな掛け捨て型に絞ったんです。正直、これが一番コスパが良かったです。
保険は「とりあえず入っておく」ものではなく、「自分の状況に合わせて設計するもの」。この考え方を持つだけで、毎月の支出がぐっと変わります。
次の記事では、もう一つの大きな固定費「車の維持費」を見直す方法についてお話しします。車を持っている方は、ぜひ次の記事をチェックしてみてください。

